お姫様のオオカミ










…あれ?
転んで、ない。
なんで…///!?

「お前、バカだろ」

「えっあっ…」

私が濡れなかったのは、彼が助けてくれたからだった。

「震えてんじゃん」

気付けば震えていた。川が思った以上に冷たかったから…
そのまま、抱きかかえられるように川から出た。

「すっすみません…」

「自分で『寒くないんですか』って聞いておいて入ってくるバカがいるか!危うくびしょ濡れになるとこじゃねぇか」

「すっすみません…」

私はただ謝ることしかできなかった。
でも…