ある日、お姫様は出会った。
一人のオオカミに。

そのオオカミは人とのかかわりを避けていた。
だが、お姫様と出会ったことで変わった。
お姫様にだけ懐いた。

そのうちお姫様はオオカミに特別な感情を抱くようになった。
それがなにかわからないでいた。
特別な感情に気付く前にオオカミが姿を消した。

居なくなって気付く。
この特別な感情に。
私はオオカミを好きになっていた。

そう思った時には体が動いていた。
一人この広い世界の中でオオカミを探していた。
見つからない…見つからない…

このまま見つからないのかな…?
もしそうなってしまうなら、だったら…

お姫様は大きな声で言った。
『あなたの事が好きです』と。

その声が届いたかどうかはわからない。
だけど、諦めることはできなくて…

その時だった。
目の前にオオカミが現れた。
でも、その姿はオオカミではない。
オオカミは王子様だったのだ。
心を閉ざしていた王子様はオオカミに姿を変えてしまっていたようだ。

こうして、お姫様とオオカミだった王子様は結ばれたのでありました…







END