「お前がそんな顔してると杏莉が悲しむぞ。不安なのは分かる。でも、後悔しないようにしろ。」


丈瑠さんの言葉には説得力がある


「なんか、ありがとうございます。」


「お前達は俺らの子供みたいなものだし、2人には幸せになって欲しい。杏莉を支えられるのは優斗だけだ。」


それから他愛のない話をして仕事に取りかかった


また遅くなったな…。


でも、今日は早い方か…


「ただいま」


杏莉の返事はない


「あら、優斗。おかえり」


姉貴来てたんだ…


「ただいま。杏莉は?」


「未杏と遊んでるわよ」


そっか…。


靴を脱ぎリビングへ向かう


「あっ、優斗。お帰りなさい」


「杏、体調は?」


「今は落ち着いてる。」


そういって笑った杏莉には少し元気が戻っていた気がした