「むしろキミのほうが…」
「え…?なにか言った?」
「……いや…」
俺の立場からみれば彼女の方が
むしろ幽霊なのではないかと疑ってしまうのだが。
こんなことを言えば
彼女は怒ってしまうだろうか。
「ごめんなさい、変なこと言って。
でも、あなたって本当に不思議なんだもの」
少し驚いた。
俺もまったくもって同じ事を思っている。
「だって、私がここに来るとほとんど毎日チアキもくるし。制服着てるのに学校は自分に関係ない、なんて言うし。」
「……………」
毎日来るのは授業が毎日退屈だからで、
しかも彼女こそ
毎日来ているかのような口ぶりだ。
「キミは、なぜ毎日来るんだ…?」