「ココ。おつかれさま」

「おつかれさまでした!ルウ」

午後7時。

僕らは、特別な日の仕事を終えた。

なんか、おなかすいたなぁ。

今年はクリスマスの今日が日曜日。

だから、美容室の僕らは、月曜日の明日は定休日。

ゆっくり、どこかへ食べに行こうかな。

「わぁ・・・雪だ」

僕がつぶやくと、ルウが嬉しそうに近くに来てくれる。

小さな粒が舞っている。

触れると、すぐに溶けてしまいそうな幻想。

ルウと一緒に居られる奇跡を。

僕も溶かさないように。

「ココ。お出かけしましょうか」

ルウにエスコートされて。

僕らは雪の道を歩き出した。