クリスマス当日は、大忙しだった。

恋人との時間。

ピアノの発表会。

自分へのプレゼント。

お客さま、ひとりひとりの想いに。

僕は、ずっと微笑んでた。

衣装だけは。

やっぱり、慣れないままだったけど。

「やっ!ルウの変態!」

なんて。

スカートに触れられながら、何回、逃げただろう。

そうだ。

僕らは、クリスマス。

どんなふうに過ごすのだろう。

もう、過ごせてるのかな。

すきの気持ちを伝えたら。

ルウが、僕に恋してくれた。

僕らは。

ふたりきりになって。

初めての季節を迎える。