「だって・・・」

さっきから、ずっと、言い訳中。

「だって、きれかったんだもん!」

いや、涙目にならなくても。

「分かった、分かったから、泣くなってば、ココ」

「うぅー!」

とりあえず・・・。

重いです。

バランス崩したココを支えたまま、大の字なってますので。

あ、そうだ。

「・・・はい、ココ」

「・・・ん、う?なぁに?」

青空に。

「・・・あぁ・・・!」

広げてみた、イチョウの葉は。

ココが教えてくれたみたいに。

とてもとても、美しかった。

「ルウ、ありがとう。僕のお守りにする」

嬉しいな。

ココの夢と一緒に歩くことができるのかな。

「帰ろうか、ココ」

「うんっ」

オレの夢。

ココに、どんなふうに届くだろう。

優しい色に包まれる校舎を。

オレは、そっと振り返って。

ココの小さな可愛い背中を追いかけた。