君の隣で夢みた未来

停めていた車に戻り、颯爽とアクセルを踏む美咲さん。


あたしは隣の助手席にちょこんと座りシートベルトを締めた。



「実子の家まで送っていくよ。遅くなっちゃったし」


「え…大丈夫ですよ?」


「だぁめ。私が連れまわしちゃったんだから。ね?」



美咲さんはハンドルを切り、慣れた手つきで運転をする。


車内では他愛のない話をした。


最近あったこととか、夏休みがいつからだとか。



しばらく、車で走った後見慣れた景色に入った。


あたしの地元。



「ねぇ、実子、ここら辺からさナビしてもらってもいい?」


「あ、ここら辺で大丈夫ですよ?」


「近く?」


「…まぁ」



正直、美咲さんの走っている場所からあたしの家までは10分位歩く距離だった。


街灯も殆どない場所。


だけど、美咲さんは「こんなところに下ろすのは不安」と言ってあたしのナビを求めた。


なんて、責任感の強い人なんだろう。


結局、美咲さんに家の前まで送らせてしまった。