君の隣で夢みた未来

どんな言葉をかければいいんだろう。


彼女が欲しい言葉はなんだろう。


何も言えなくて、俺は思わず彼女をそっと抱き締めた。


どうすればいいのかわからなくて…。



「…終わっちゃったのかな」


「終わらせちゃえよ」


「どうしてそんな事言うの…?」


「泣いてるつんちゃん、見たくないから」


「…ごめん。もう泣かない」



俺は言った後に後悔をした。


普段から周囲を気にするタイプの彼女は、たくさんの優しい気遣いをする。


その分、自分の事は二の次になってしまう。


我慢をしてしまうんだ。



体を離し、彼女の顔を見た。


辺りは暗いけど、確かに彼女の頬は濡れていた。



「ごめん。やっぱ泣いてもいいよ。我慢しなくていいよ。なんでも聞く」


「大丈夫。大丈夫だから」


「…大丈夫じゃないからピアス開けたんでしょ?」



彼女は我慢をしてしまう。


だから、その我慢を吐き出すかのように自分自身を傷付ける。


誰も心配しないように誤魔化しの利くピアスという形を取って。


彼女のピアスの数は、彼女が傷ついた数だった。



…これは多分、俺しか知らない。