俺が病室を行くと、智成様が居た。



「俺の用は終わりだ…」



智成様は俺と入れ違うように出て行った。




「・・・樋口と呼べばいいですか?」


「晴真と呼んでくれ…早く、新しい名前に慣れたい…」



「わかった…」



晴真は軽く笑って、ソファーに腰を下ろした。



「クロノス様から新たな命令が下った」




「何ですか?」




「…俺に花奏さんと結婚しろと・・・伴侶を亡くして4日目だと言うのに…神様は人のキモチなんて全く理解していない」



「・・・」



「…俺は彼女の旦那を間接的だけど、死に追いやった男だ…」