〔完〕 うち、なでしこになるんだから

 後半十五分。

 両チーム同時に選手交代する。

 選手交代は公式大会だと三人までできるから、城崎ドルフィンガールズは残り一人、相手は残り二人使える。

 ドルフィンガールズは、体力が落ちた南良能に変わって毬百に。

 相手はどうだろう?攻撃的ミッドフィルダーだと思う選手が下がり、あれ?

「キョーコ、多分フォワードで登録されているよね?」

「分かんないけど、もしジュジュの言うとおりなら、もっと攻めろとメッセージを出しているかな?」

 二人は首をかしげる。


 二人と絆、あかりは相手チームが交代してる最中、南良能を労ってベンチへ送り、もう一回マークの確認をする。

 南良能と毬百が交代して、毬百が珠理の近くに来た時に、

「ミラノさんのポジションとマークを継ぐだけ?」
「うん。」
「監督から何か言われた?」
「何もない。」
「分かった。ありがとう。」

 こうして、交代後マークが分からなくて、危ない場面に陥るのを防いでる。