そんなこと思ってないで勉強しなきゃ。さっきできなくなったから、取り返さないと。

 どんな将来にせよ、勉強ができなきゃいけないから。

「I'm going to sutady・・・
 あっ、違う。」

 慌てて消す。

 珠理が書きたかった答えは、
"I'm going to study English.”


――英語か、アメリカ(女子サッカーの強豪である)強いんだよな。――

 さっきの文章は、サッカーとは直接関係ない。それでも、ついついサッカーと文章を結び付けてしまう。

 そう思うと、自分はサッカー好きなんだと思う。


 サッカー、それは物心つく前からの付き合い。

 ボールを蹴って遊ぶことから始まった。
 それから、ルールを覚え、より高度なことをして・・・。


――『日本代表になるからね。』――

 幼いころ、源希とかわしてた。

 だいたいは、小学生の夢で終わる。

 珠理は、中学生になっても本気で夢見てる。
 だからこその悩み。もしかしたら、これが人生の分かれ道かもしれない。