君の初恋だけを


いつの間にかグラスとお酒の入った瓶を
幾つかもって近くにたっていた。


『…あ、ごめん。

あんまりに片付いてるから…。』



テーブルにグラスやお酒を静かに置くと
隣に座りながら答えた。



『あんまりこの部屋にいないからね。

何も置いてないだけだよ。』




ふっ、と笑った感じが
やっぱり寂しげに響いた。




お酒の入ったグラスを渡され、
乾杯をする。




『おめでとう。茉莉亜さん。』




しっかりと見つめられて
微笑みながらそう言う翔くんは、
その動作がとても手慣れてる感じさえしていた。




なんだか複雑だった。




私が好きになったあのコは
まるで別人の大人の男になってしまったみたいだ。




…いや、私が彼をそうさせてしまったのかもしれないし、

全く違うかもしれない。




ただ、どんな翔くんでも
嫌いになれる気はしていなかった。





だから翔くんはあんなことをしたの…?





どちらにしても、
どうしようもないくらい

愛してる。