宮森さんの本名は

宮森あかね、というらしい。

学級委員もしていて勉強もできる。
おまけに可愛い、らしい。



しかも、俺の隣の席だった。

「山中くん、この問題の答えって…」

「この証明は…」

うわぁ…めっちゃ見られてる。

「聞いてる?」

「う、うんっ!!」

照れたし。

「あ、のさ…」

「うん。」

「彼女…いるの?」

「何で?」

「な、んでって…首、も…と。」

首?

見てみたらくっきりとキスマークが付いていた。

「別に、彼女なんか居ないよ。」

「そ、そっか。変なこと聞いてごめんっ…」


「別に。」

「今日の放課後…残れる?」

「ちょっと待って。」

手帳を見たら夜8時からしか予定はなかった。


「大丈夫だよ。」

「ありがとう。」

にこっと笑う顔は可愛かった。