禍津姫戦記

 クラトが焼けた木々や灰おしのけると、果たして二つに砕かれた赤子ほどの大きさの岩が出てきた。ハバキの腕にすがるようにして馬から下りた姫夜は岩の前に座し、瞑目して岩の上に手をかざした。
 あたりは不気味なほど、静まりかえっている。
 やがて無言で立ち上がった姫夜に、ハバキが訊ねた。

「なにかわかったのか」