禍津姫戦記

「磐座周辺のカミはすべて丁重に祀り、封じた。水ノ江の時のように荒れ狂ったクニツカミに侵されることはないと思う」

 姫夜が口を開いた。落ちついた、しっかりとした声だった。

「俺が兵を率い、姫夜は神宝をそろえ、呪(しゅ)の攻撃に備える。今思いつくのは、それだけだ。那智、おまえの考えが聞きたい」