禍津姫戦記

 姫夜の血の気のひいた顔が、苦痛を覚えたようにひきゆがんだ。
 ぶるぶると体がふるえる。

「――ああ、あっ――」

 姫夜のうちではっきりと二つの力がせめぎあい、ぶつかりあうのをハバキは見た。

「イヤアアッ――」

 姫夜はハバキの腕のなかで絶叫し、ふいに糸が切れたようにくずれおちた。