禍津姫戦記

「だてにわたしも神を封じてはいないぞ。これぐらいのことはできる。心の臓が動いているだけでもありがたいと思うんだな」

「姫夜」

 ひんやりとした人差し指と中指が、ハバキの首筋にぴしりと触れたとたん、呪縛は解けた。ハバキは大きく息をついて、肩や首筋を動かした。