禍津姫戦記

「……いえ」

 姫夜はまつげを伏せた。まだはっきりとした意味がわかっているわけではない。それに裏切りというからには周りにいる誰がするのかもわからない。

「では、お出かけなさいませ。お気鬱も晴れましょう。夕餉は別にご用意しておきます」

「では頼んだぞ」

 あっというまにハバキに腕を取られて、外へ出た。