「よい朝だね」

「よ、よい朝でございます」

 女たちは長い衣をまとった姫夜がすべるように近づいてくると、ぎょっとしたように身をすくませて、走り去っていく。
 ハバキの姿がみつからず、姫夜は途方に暮れた。