禍津姫戦記

「くそっ、たかが蟲ごときに――」

 ハバキは手当たり次第に、あたりに落ちている枯れ葉や枝を焚き火の中に投げこんで、火を大きくし、姫夜の手や足をさすった。
 だが、くちびるは血の気が失せたままで、いっこうにぬくもりがよみがえる気配がない。

「ばかな――」