――と、その漆黒の闇を宿した瞳が大きくみひらかれた。 「お、お」 白香姫はゆっくりと、おのれのからだに眼を落とした。脇腹にみるみる真っ赤な血が大輪の花のように広がってゆく。 「姫夜を、はなせ」 低くうめくハバキの声を姫夜は聞いた。