禍津姫戦記

「おまえに憑いているカミはこういうとき力を貸してはくれぬのか」

「火のカミはまだいないからな」

「では決まった。次に封じるのは火のカミだ」

 姫夜は微笑した。ハバキはふだんは王とあがめられていても、時折まだ悪童のような顔を見せる。
 ようやく火の粉があがり、音をたてて、燃え始めた。