禍津姫戦記

 ヤギラも大きくうなづいた。

「そうです、ハバキさま。大事なお体です。今日はまことにお休みになられたほうが――」

 ハバキは首を横にふった。

「いや、俺もゆく。一晩寝ぬくらいどうということもない」

「しかし」

「聞こえなかったのか。今すぐたらいをもってこい」

 ハバキは苛々して、ヤギラを怒鳴りつけた。