禍津姫戦記

「姫夜、どこへいく」

「ご神木をたずねにいくところだ」

 ヤギラがそばで手綱をつかんだまま、ハヤテをうまやに戻してよいものかと、立ちつくしている。

「すぐに発つつもりか? 何故俺に云わなかった」

「――クラトどのから聞いていなかったのか」

 ハバキは口の中で悪態をついた。