禍津姫戦記

 紅玉は、ある印の上では大きく揺れ、またある印の上では微動だにしなかった。

「おお」

 思わずクラトは声をあげた。

「たずねるのは三つだ」

 姫夜は揺れの大きかったものに印をつけた。ひとつは山のご神木、ひとつは滝壺、ひとつは大きな一つ岩を祀ったものだった。姫夜は夜泣きするというご神木を指さした。