禍津姫戦記

「黄金?」

 姫夜のおもてからさっと血の気が引いた。

「西でワザヲギの里が滅ぼされた――その生き残りを見つけたものに褒美を出すと、モモソヒメの手の者がふれまわっている。そなたがその、ワザヲギの民なのだろう?」

 姫夜は観念したように、かすかにうなづいた。みるみるうちに目のふちに光るものがもりあがった。