「久しぶり」 私がそう言うと、流星は少し驚いていた。 「俺ら、昨日会ったけど?」 「流星じゃないもん。流星のサックスにだよ」 流星の首からストラップで吊されているサックスは、相変わらずピッカピカの金色がまぶしいくらい輝いている。 それをきいて、流星も納得したらしい。 「確かに、久しぶりだな」 笑いながらそう言う流星。 その視線が、私の右手に移った。