きき違えるはずがない。 あの人の音は、他の人の音とは全然違う。 ずっとききたかった。 ずっと待ち望んでいた。 その音色が今、私の耳に届いた。 音の流れがとまった。 気がつくと、目の前に続く階段の上部に、人影があった。 「流星――」 「涼」 そこには、一年前と同じ、私の幼なじみの流星がいた。