「俺のためならなんでもする――って本当?」 「うん」 私は素直にうなずいた。 伊月に全てをつくすわけではないけど、私にできる範囲のことなんなら、伊月のためになりたい。 「ならさ」 伊月の濡れた髪の毛を揺れた。