毎年、入試の成績トップが務める新入生代表。 今年は、私がすることになった。 そのせいか、初対面のクラスのみんなから言われるのは、「深山さん、賢いんだ」。 目の前にいる男子も例外ではなかった。 「俺、A組だからよく見えたんだ」 「へぇ……」 そこで、会話が途絶えてしまった。 私は私のお弁当を、彼は次々と出てくるパンを口の中に入れていった。