「へ~、好きな人いるんだ…」 そう言ったのは、あの人だった。 ドクンと、身体が震えてくる。 「い、いますよ~。えっ、いないんですか?」 先輩の名前は知らないから、目で「あなたに聞いているんですよ」と、訴える。 「いないよ~」 えっ…。いないんだ。 なぜだか、ほっとしているあたし。 そしてまた、ドクンと、音を立てる。