横顔。

 そんなことはわかっていたけど、
 元樹に呼ばれ、後ろの方へと移動する。
 今日は運良く、根暗ばっかりで怖そうな先輩は乗っていない。
 というか、この時期、部活を引退したはず先輩が、この時間帯のバスに乗るのは、おかしな話なんだけど…。

「元樹、なんで3便に乗ってるの?」
 帰りのバスは3便ある。
 16時頃、18時頃、19時頃の3便。
 もちろん、部活を終えたあたしが乗っているのは、3便。
「遊んでた(笑)」
 まあ、そんなことだと思ったけど。

 元樹と話している最中に気づいたのは、
 あの人の存在だった。

「この人、だれ?」
 元樹の横で、すやすやと寝ている男の人。