夏芽は授業が終わると同時に走って河原までやって来た まだ星が見えない いつも座る場所に寝転んだ 「なんで直接言ってくれなかったの?」 風の音が返事する 「消えるなら言ってから消えてよ」 何もない 音も光も見えない 「もっと話したかった。もっとそばにいたかった。もう一度だけ好きって言いたかった。ちゃんとばいばいって言いたかった…。でもね」 夏芽の頬を涙が伝う 「…ありがとう、星夜」