空に届くように


*愛満side*


どうしよう。

逃げてきちゃったよ。

どうしてもあの場にいられなくて。

はあ。嫉妬なんて初めて。

嫉妬ってこんなに苦しいんだ…
ほんとにごめんね、刹那…。

「もー!私なにやってんだろ」

走ってきたのは屋上。先生に頼まれごとなんて嘘。
きっとばれてるだろうな。愛実には。

はあーっとため息を吐いて、手すりに寄りかかって空を見上げると
一筋の飛行機雲が見えた。
思いっきり背中をそらせて向こう側の景色をみる。

全部逆さま。

空が海みたい。

「よい、っしょ」

体をもとの位置に戻すと真田がいた。

「よ」

真田とは何度か話したことがあった。

「何してんの」

「別にー」

そっけなく返事をすると「そっか」とだけ返事をして塀の向こう側に行ってしまった。

私が真田と仲良くしたら、刹那は嫉妬する?
私と同じ気分になる?


最低だ。私。

私の大切な友達を同じ気持ちにさせてどうする。

刹那は何も悪くないでしょ?

真田が選んだのが刹那なんだから。

「よしッ」

忘れよう。

よーし!次次!