「でも、俺まだ、まだマリンのこと好きなんです。愛してるんです!
だから、これからはマリンの事きづつけません。
大切にします。ですから、どうかもう一度俺にマリンのこと預けてくれませんか?
おねがいしますッ!」
「…あのね、蓬君?マリンはね、すごくきづつきやすい子なの」
マリンのお母さんは予想外にも穏やかな声でいった。
「だから本当はあなたにマリンを託したくない。
でもね、マリンこういってたのよ?
“もっと好きになってもらえるために頑張る”って
これってあなたの事まだすきって事よね?
だから、あなたがこれから大切にしてくれるって…
いってくれたから、任せる事にするわ。」
そういったお母さんは、涙を流しながらも笑っていた。
その笑顔がなんとなくマリンに似ていて、
少しどきっとなった。
そういえば俺マリンの笑顔ほとんど見た事ない。
マリンが目覚めたらいっぱい笑わせてやる。
そう意気込んだ俺だった。