「ぶっ、コンケルって……
おっさんか、お前は」
「い、一応女性向けだし。
ローヤルゼリーとビタミン入ってるんだから」
「はいはい。
そんなに疲れてんのか?
大丈夫?」
涼介は、熱をはかるように、あたしの前髪をかきあげ。
顔をのぞきこみながら、おでこに、優しく触れた。
「熱はねぇみたいだな」
「あう……」
熱、上がっちゃうよ……。
顔、近いんですけど……。
「よーし、涼介様がこれをやろう」
涼介は手を離すと、袋の中から一つのパンを取り出した。
それは、普段のあたしが大好きな、『チーズパン』。
そのへんのスーパーにはない。
購買にしかない、レアなパンだ。
四角くて少し固めの生地は甘くって、
中のチーズクリームのしょっぱさと、絶妙なハーモニーを奏でる。
「でも、食欲……」
「あ、水分もやろうか?ほれ」
涼介はさらに、パックのイチゴオレを差し出した。
両方とも、涼介は絶対に選ばないもの。



