けど。 だけど。 少し近づいたと思ったら、一気に離れていってしまうの。 『彼の闇にひきずられる』 その言葉の意味が、ようやくわかった気がした。 病気のせいだけじゃない。 ちぃには、あたしをときめかせる麻薬以上の力で。 あたしを不安にさせる、何かがある。 「……見てられねえよ」 涼介は、優しくあたしの頭を抱き寄せた。 もう抵抗する力もないあたしは、大人しくその胸に寄りかかった。 涙が、涼介の制服のシャツに染みていった。