「でも……ひなたが女優になっちゃったら、そんな事、できないね」 「ちぃ……」 「ごめん……ひなたの夢を否定するわけじゃない。 でも俺は、同じ道で一度挫折してるから……素直に応援できない。 最低だな……」 ちぃはあたしを抱きしめたまま、優しく髪をなでる。 「このまま時が止まっちゃえばいい」 ちぃは、綺麗で、すぐに散ってしまう花みたいに儚く思えて。 あたしもそう思うよ、と言おうとした時だった。