玄関の前で拓真の帰りを待つことにした。 あたりもすっかり星に包まれた夜空に変ってる。 「拓真…まだかな―…」 春と言ってもまだまだ夜は寒い。 拓真、って何度も呼んでいた、その時だった…。 「おかえりなさい。拓真さん」 と、お隣の九条さんの奥さんの声が聞こえたのは。