「ったく、但馬の奴…
何だか、やる気全くゼロだね。
あんなんじゃ主将どころか、
レギュラーさえも戻れないよ」
愛香はしばらくして落ち着くと投げやりにこう呟いた。
「ねぇ、リズ、?」
「えっ?あ、………」
「…ホント、わかりやすいんだから。
また何か但馬に言われたの?」
一歩先を歩く愛香は何でもお見通しといった感じで言葉を付け加えた。
「………ごめんね…」
「えっ…何でリズが謝るの?」
愛香は酷く驚いた表情を見せる。
「違うの…、理久の代わりに
あたしが謝ったんだ」
リズは無理して笑ってみせた。
「もうっ、リズのせいじゃないんだったらむやみに謝らないの!
アイツが悪いんだからっ
散々心配かけといてさ…
人の気も知らないでっ」
「…………」
愛ちゃん、違うの…
あたしのせいなんだ…
理久をいっぱい不安にさせて、
理久にいっぱい迷惑かけて
理久をボロボロに
壊してしまったのは
全てあたしのせいなんだ。
ごめんね、愛ちゃん…
愛ちゃんには言えないよ。
理久のことが誰よりも好きな
愛ちゃんには言えないんだ。
「ね、リズ…
何か隠し事してるでしょ…?」
突然、切り出された愛香の言葉にリズは息を呑んだ。


