月天使


『月さん、助けてくださったのは貴方ですね。』


ペガサスがあたしに近づいてきた。


皆はそんなこと気にせず扉の中へ入って

窓からの綺麗な景色に見とれていた。


「違うよ…皆がいたから。
あたし1人じゃなにもできないから…」


『そんな事ありません。あなたの気持ちの大きさが止まった時間をまた動かしました。しかし、あなたの中にある闇は大きい…。』


「やっぱり分かるのね…。」


真っ暗な世界に潜り込んだような気がした。

あたしに光は訪れるのだろうか……?


そんなことを思っていると、

扉の近くに立っていたあたしを見た結大が


「おい、なに一人でブツブツ言ってんだ?」


と不思議そうに言った。


ペガサスの姿が見えてないんだ!!


だから皆外の景色なんかに見とれてるんだ…

もっと綺麗な光を持ったペガサスがいるのに…


「ペガサス…あたしは…」


『月さん、私があなたの闇を光に変えて見せます。あなたは光の世界へと導く光の戦士です!!』


ペガサスがあたしを見つめた。その綺麗な瞳に

吸い込まれてしまったような気がした。