「ふれあ、今は結大を信じよう。アイツは力だけでなく心も強いから大丈夫だよ……」
「は…はいっ!!」
ふれあは少し潤ませた目を結大に向けた。
「お…おい!!泣くなよ!?」
「な…泣いてませんっ!!」
「そう…それならよかった」
結大ホッとしたように言った。
結大は泣いてる人を見たくないのだろう。
皆がいつも笑顔であってほしいとか
願ってる、メルヘンに夢見るバカだからな…。
そして、急にあたしたちの視界は
結大の力によって何も見えなくなった。
そして…
―――ガタンっ!!
と大きな音が鳴り響いた。
そして視界も元に戻った。な…これって…。
「つ…着いた…。お城だ…。」
「やりましたね!!結大さん!」
「あぁ…。」
結大が少し嬉しそうに笑ったその時だった!!
―――バタン…。
結大はいきなりあたしとふれあの前で
倒れてしまった。