月天使


〔あれから3年が経ったある日…〕


「お父さーんっ…!」


悲痛な声が響く。

あの優しく笑うオトウサンは……


「若いのに突然逝ってしまうなんて…。」


いなくなってしまった。


この世界でいうお葬式というやつで

皆が集まって悲しんでいた。


そして何時間かして、お葬式が終わった。


俺たちは最後まで式場に残っていた。

その時だった。


―――ガラッ…


和室の扉が開いた。

そして、


「浜島さん。」


と声がかかり、突然見知らぬ男が入ってきた。


オカアサンは後ろを振り返った。


「こんな時にですがお宅の旦那さんの会社…」


「はい…?」


オカアサンは不思議そうに首を傾げた。

すると男はクスリと笑って、


「お金に困っていたようでウチから七千万円借りられてたんですよ。今すぐ利子だけでも払って頂けませんか!?」


俺にはよく意味が分からなかったがオカアサン

と結大の顔色をみると顔が真っ青で、悪い事が

おこっているのはすぐに分かった。