【佳那side】
驚いた…。凄い力が月を真っ青に染めた。
「和希っ!!今の見た!?月が……!」
「佳那姉…あんたとは真逆の光だな。」
「言うようになったわね!?和希クン!?」
でも、<月>か…。
なんだかとっても懐かしい気がするな。
私はそんなことを思いながら
空を見つめていた。
「あっれー?佳那姉のやつ、何か思い
出してんの!?昔の懐かしい思い出?」
「うっ…うるさいわよ!!」
「はいは~い。」
今日も呑気な和希はまたフッと笑ってる。
でも、私にはやることがある。
「この世を潰す!!地獄への扉は開けてる?」
「まだ力が足らないみたいだ…
あいつを呼ぶか、佳那姉?」
「いいえ。今はいいわ。あの子は向こうで
上手く暴れてくれてるだろうしね!?」
私はニヤリと笑った。
すると和希はフッと笑って
「はっ…佳那姉は相変わらず悪女だな…。」
と言って私から目をそらした。
「あんたも人の事言えないわよ!?平和の
神様のくせにね~?私に似て悪い男ね。」
そう言うと和希は困った様に
「そりゃー困ったな…。」
と笑った。私もそんな和希を見て笑った。
「全くバかな男ねっ!!」
ってさ…。