【星花side】


鮮やかに輝く明け方見える星を

<明けの明星>、夕方に見える星を

<宵の明星>と呼び、

古くから親しまれてきた。


私はそう。<愛と美の女神、ビーナス>


「星花さん!!今日もお綺麗です♪」


葉澄はいつものように

笑って私にそう言ってくる。


「ありがとう。でも、今日はそんな事を
言っている暇がないわ。早く、泉佳那を
止める方法を探さなくちゃなくちゃ…」


そうだ。泉佳那が暴走していて、

今にも地獄への扉を開こうとしている。


「星花さん!!私を誰だと思っているんですか!?<嵐渦巻く最高神、ジュピター>ですよ!!
必ず泉佳那を止めて見せますっ!!」


そう言ってニカッと笑う葉澄を見て少し

笑ってしまった。彼女の言う通りだ。


「うん。葉澄なら任せられる!!仲間を集めてちょうだい。命懸けの戦いになるわよ!!」


「はっ…はいっ!!サターンの清輝(セイキ)さんとプルートの俊也(トシヤ)さんですね!!」


葉澄はビシッとして、私に確認した。


「そうよ。よろしくね!!」


「はいっ!!お任せください!!」


そう言って葉澄は嵐のように姿を消した。