月天使


「げっ…マジで落ちたよ!?
やっべー!!ここは逃げた方が良くね?」


女子生徒のボスとその隣につく

女達は私をあざ笑うように声をあげた。


陸…私ね、空を飛ぶのが

小さい頃からの夢だったんだ。


その夢が今叶ったような気分だよ…


ねぇ…陸。やっと忘れられるよ。

やっと好き過ぎて胸の痛むほど

愛してしまった貴方を忘れられる。


もう、涙は止まらない。

ねぇ…この頬を真っ白に染めて…。


この季節に降り止む事のない

真っ白な雪のように…。


落下していく体が最後に手を広げた。


―――サヨウナラ陸。愛してた―――


ってさ…。陸、忘れないで!!私の事。


―――ドサッ…