月天使


「あのさ…その態度はないでしょ?こっちは犬神様の為に出てきてんの!別にあんたの為に来たんじゃないの!!分かった?このガキ!!」


ロン毛女のこの言葉を聞いた陸は

とうとうぶちギレた!!


「あんだとっ!!このロン毛ブス!!」


2人は仲が悪そうだ…このままじゃまずいな…。


「もう、腹が立つーっ!!月くんっ!!悪いけど私、帰るわ!!」


「はぁぁ!?ちょっ…ロン毛女!!」


あたしはツカツカと海へ入っていく

ロン毛女の腕を掴んだ。すると…


「月くん、私は[ロン毛女]じゃない。青多瑠璃愛。」


あたしの方に振り返って小さく微笑んだ。

笑った時に見える八重歯がやけに可愛らしい。


「瑠璃愛…いい名前だ!!」


あたしは瑠璃愛に笑いかけた。

すると、機嫌の悪い陸は


「こんな女のどこが良いんだよ!?」


とブツブツ呟いていた。

すると、瑠璃愛はそれが気に入らなくて


「はぁぁぁあっ!?ムカつく…。
陸って言ってたよね?あんた…」


と突っ込みかけた。陸は意地を張って、


「あぁ。そーだよ!!だからどうした!?」


と、挑発をかけている。バカか…全く陸は…。