月天使


あたしは隣に立っている結大の方を見た。


「結大…あたしは…」


あたしの言葉を結大が塞いだ。


「どうしてだ…アオは俺に姿を見せてくれない。俺に会いたくないのか…。いつからかアオが見えなくなっちまったんだ。」


結大があたしに悲しげな顔を見せた。


結大のその顔は、あの日と変わらなかった。


母さんがアオのお墓を

取り壊したあの日の顔と……。


「結大、あのな…アオはあんたの側にいつもいる。アオはあんたが好きだ。だからあんたに心配をかけたくないだけなんだ。」


どうか届いてほしい…アオの気持ち…


「そうか…」


結大が一つ笑った。


「そーだよ…あんたが大切に思ってるなら必ずまた会えるから」


あたしも負けじと結大に笑いかけた。


「あぁ…そうだな。」


結大があたしに向けた笑顔は輝いていた。


あたしは手に持ったペガサスの角を見た。

また、会えるよね…?


そう思いながら形の変わった

ペガサスの角に祈る。

すると…


「月、それって月の神様が元々持っていた、最大限まで力を出せるっていう伝説の光のムーンステッキ!!どこでてにいれたんだ!?」


と隣で結大が驚いた顔をした。


するとその様子を見た窓を覗いてた、

ふれあと陸があたしの方に近づいてきた。