月天使


「ご…ごめんなさい。」


あたしは一つ礼をした。

結大が不思議そうにあたしの視線に合わせた。


でも彼にはアオの姿は見えない…。

ごめんね…結大。


『月、お前は力を操れないために人に姿を捕らえられやすい。気を付けるように!!』


「あっ…そう言えばあたしだけよく姿が…!」


『そうだ。あともう一つだけ言っておく。』


「は…はい。」


『次は黒魔女の所へ行くがいい。あの女なら光への道を照らしてくれるだろう。』


「えっ!?あのロン毛女に!?」


『そうだ…光を取り戻してくれ…月。』


そう言って、犬神様も消えていった。